西洋薬と漢方薬の強力タッグ

2012/11/23 8:35:30

テーマ:間違えやすい漢方薬の使い方

西洋薬と漢方薬の強力タッグ

 漢方薬が多用されるようになってきましたが、まだまだ漢方薬に対する正しい認識が普及していないのが現状のようです。西洋薬のイメージと言えば、「効き方が速い、化学物質、副作用有り」。一方、漢方薬のイメージと言えば、「効き方がゆっくり、天然物、副作用無し」という感じでしょうか。漢方薬では、作用が弱くても、副作用が少ない薬を良い薬と考え、確かに長期服用により体内バランスの正常化を目的とする薬も多いです。しかし、漢方薬にも即効性の薬があります。例えば、嘔吐に使用する五苓散(ごれいさん)という漢方は服用してから数分で効果が現れます。これは極端な例ですが、1日から数日で自覚症状の改善が認められる漢方薬もたくさんあります。
 
また、西洋薬は、化学物質のイメージが強いのですが(当然、最近では化学合成したものが増えてきています)、もともとは西洋薬であれ漢方薬であれ、生薬などの天然物が薬として使われおり、今でも生薬が原料となっている西洋薬が数多く存在しています。そして、副作用についてですが、西洋薬と比較すれば少ないのですが、漢方薬にも副作用が存在します。従って、正しい判断のもと、自分に合った漢方薬を選び、正しい服用方法を守る必要があります。
 
このように意外に共通点の多い西洋薬と漢方薬ですが、強力なタッグを組む事も多いのです。例えば、西洋薬のステロイド剤と漢方薬。ステロイドは腎臓の上部にある副腎という臓器で作られるホルモンで、強力な抗炎症作用や免疫抑制作用を持っています。このため、ステロイド剤アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を始め、リウマチ、腎炎、気管支喘息など様々な病気に用いられています。一方、漢方薬にもステロイドに似たような効果をもっている薬があるため、そのような漢方薬とステロイド剤を併用することで、治療効果が上がり、場合によっては副作用が比較的強いステロイド剤の使用量を減らす事が出来ます。またステロイド剤以外にも、様々な病気において西洋薬と漢方薬を併用することで、治療効果が上がるという証拠が増えてきました。
 
西洋薬に対しても、漢方薬に対しても様々な意見がありますが、個人的な意見としては、西洋薬と漢方薬の両者のメリットを活かした治療を行う事が、今後ますます重要になるのではないかと感じております。